Q. 意に沿わないことがあると、子どもが暴言や暴力をふるうんです
2019年2月1日 金曜日 / カテゴリ:News & Topics 教室ブログ 豊橋
たすくの先生が保護者の皆様からよくいただく質問に一生懸命に答えるシリーズです。今回の質問はこちら。
たすくの先生がどうしたらよいか、一生懸命に考えてみました
こんにちは、たすく療育・愛知豊橋教室の篠原大一です。豊橋は風が強い地域で、冷たい風が毎日ビュービュー吹いていますが、子どもたちはみんな元気に教室に通って来てくれています。
お友達と仲良くして欲しいのに、暴言を吐いてしまったり、蹴ってしまったり。分かっているのにやってしまう。お母様もお子さん自身も辛い状況だと思います。どのように考え、どのように対応していくか、一緒に考えてみましょう。
今回は、行動面への対応を中心に書きます。ただし、行動面への直接的な対応だけでなく、お子さんの持つ特性に配慮したり、主体性(学習を支える学び)を伸ばす取り組みをすることが大切です。
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なぜ、暴言を吐いたり、蹴ったりするのでしょうか。
お子さんの困った行動を考える時に「氷山モデル」という考え方があります。氷山は、水面上に見える部分だけでなく、水面下にある部分の方が大きいことから、全体像を見る時には、その氷山の一角に注目するのではなく、水面下の隠された部分を見ることが重要であるということです。今回の暴言・暴力という行動を水面上に見えるものとして考えた場合、水面下にはそれ以上に多くの要因があることを想定して支援していくことが大切です。
では、どのような要因でその行動が起こっているのかを考えていきましょう。大まかには、以下の流れで対応策を考えます。
- 1. その行動が起こっている状況を記録する
- 2. 記録をもとに、その状況を整理する
- 3. その行動が起こっている理由を考える
- 4. 建設的に対応してみる
1. その行動が起こっている状況を記録する
どのような状況で、それらの行動が起こっているか、以下のような情報について記録を取ります。
- ・きっかけとなる直前の情報 (時間、場所、状況、人の存在、指示など)
- ・睡眠や食事、服薬、体調などその日の状況 (例えば、空腹や痛み、不安などが背景要因かもしれません。)
- ・それらの行動が起きたときに周囲がどのような対応(言動)をしているか、直後の状況
一定期間記録をとったときに、このような状況の時に起こりやすい、という傾向が見られるかもしれません。反対に、どのような状況では起こっていないかもチェックすることもあります。対応策のアイデアが見つかるかもしれませんね。
2. 記録をもとに、その状況を整理する
記録が取れたら、「行動が起きるきっかけ」「その行動」「起こった後の状況」に分けて整理をします。
3. その行動が起こっている理由を考える
整理ができたら、以下の4つの機能(理由)のうち、当てはまるものがあるか、考えます。これらの理由を考えるには、特に行動が起こった後の状況をよく見ることが大切です。
- (1) 要求(ほしいもの、手に入れたいもの)の獲得 「~したい」「~してほしい」
- (2) 注意を喚起するため(大人から注目を浴びるため 「見て見て」
- (3) 拒否・拒絶をするため 「嫌だ」「やめて欲しい」
- (4) 感覚の獲得(快の獲得)のため
お子さんの行動は、どの理由だと考えられるでしょうか。
- (1) 要求(ほしいもの、手に入れたいもの)の獲得だとすると・・・
- →何かが欲しい?何かしたいことがある?
- (2) 注意を喚起するため(大人から注目を浴びるため)だとすると・・・
- →注目を得たい?
- (3) 拒否・拒絶をするためだとすると・・・
- →何かが嫌? 難しい課題を減らしたい? 何か分からないことや不安なことがある?
- (4) 感覚の獲得(快の獲得)のためだとすると・・・
- →快の感覚を得るためにしている行動かも
4. 対応してみる
この理由かな、と推測したら、対応策を考えます。対応策は主に以下の3つの切り口に分けて考えていきます。3つの切り口は、英語にした時の頭文字から「ABC分析」と呼ばれています。
(i)「行動が起きるきっかけ」にアプローチ(予防的対応)の例
- ・その日の状況を変える
-
例) 朝ごはんを食べる、睡眠をよくとる、連絡帳や電話等で体調について事前に伝えておく、注目を得られる機会を多くしておく など
- ・直前の状況を変える
-
例)指示の出し方を変える、グループを替える、机の配置を変える、取り組みやすいようにヒントを用意しておく、事前に約束しておく、順番を決めておく、課題の量や難易度を調整する、ご褒美をあらかじめ決めておく、スケジュール調整をする、困ったら伝えるように事前に話し合っておく、予習しておく、基礎学習を積んでおく など
(ii)「その行動」にアプローチ(建設的対応)の例
- 1. 要求 → どのように伝えれば要求がとおるか、伝え方を教える
- 2. 注意喚起 → どのように伝えれば注目が得られるか、伝え方を教える。注目を得られるような活動をする
- 3. 拒否・拒絶 → どのように嫌だという気持ちを伝えれば良いか、伝え方を教える
- 4. 感覚の獲得 → 快の感覚を得ることができる活動を用意する
(iii)「起こった後の状況」にアプローチ(事後的対応)の例
良い行動をしたときに、どのように褒めるかも考えておきます。起こさなかったこと自体を褒めることもあります。理由によって、以下の対応もします。
- 1. 要求 → 欲しかったものが手に入る、やりたかったことができる
- 2. 注意喚起 → 注目を得られる
- 3. 拒否・拒絶 → 嫌な活動が避けられる、課題を減らすことができる
- 4. 感覚の獲得 → 快の感覚を得る活動ができる
合わせて、起こってしまったときの対応策を考えておきます。(ただし、以前と同じ対応はしないようにします。)
大まかには、以上のような対応を考えます。「その行動」にアプローチ(建設的対応)+「行動が起きるきっかけ」にアプローチ(予防的対応)をすることが多いです。
しかし、考えて取り組んでみても、うまくいかない場合があるかもしれません。関係するみんなで話し合って、対応策のアイデアをたくさん考えておくと、安心して対応することができると思います。
行動面への直接的な対応だけでなく、お子さんの持つ特性を理解し、出来ることを増やすことで、困った行動を減らすことが出来ます
今回、困った行動への対処法を中心に書きましたが、たすくではアセスメントを行ってお子様の特性を理解することで、お子様の能力を伸ばし、結果として困った行動を減らすアプローチも行います。
たとえば今回のお子さんのケースですと、アセスメントによって、ワーキングメモリに課題があることが分かるかもしれません。その場合、ワーキングメモリを鍛えたり、使い方を学ぶことで、自分の心の安定性を確保できるようになるでしょう。
たすくでは様々な観点から問題にアプローチし、お子様が幸せに生きていくステップに伴走いたします。
私たちは、お子様が自分で意思決定し、一人の大人としての自立することをサポートする専門家集団です。定型発達のお子さんが得ている選択肢を、達成感を、そして成長を、発達に凸凹があるお子さんにも届けたいと考えております。
お子さんに、福祉サービスだけではなく、通常の塾のような教育的なサポートを行いたいと考えておられるご家族に最適なサービスをご提供することを約束いたします。
お子さんの可能性を信じ、お子さんの能力を最大限に発揮させてあげたいと考えておられるご家族との出会いが私たちの幸せです。正式な入会前に数回のお試し(有料)をしていただくことが可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
【2月23日(土)@長野】発達が心配なお子様のための療育のポイント講演&個別相談会のご案内
2019年2月1日 金曜日 / カテゴリ:News & Topics 入会に関する情報 長野
たすく療育のポイントを『講演』と『個別相談会』でお伝えします
2019年の春、長野市内にたすく療育教室がOPENいたします。
たすくは創業10年。「一貫性と継続性」を柱として、子育てに悩まれているご家族をサポートしてきました。今回、長野でお子様の対応に困っている方向けに、講演会および個別相談会を行い、たすく療育のエッセンスをお伝えしたいと思います。
講演では、発達に凸凹があるお子様の能力を引き出すポイントを伝えます
子供は必ず成長します。ただし、発達に凸凹があるお子様の場合は、特性に合わせた配慮が必要です。子供の能力を最大限伸ばすために、たすくがご家族の皆様に繰り返しお伝えしてきた『一貫性と継続性のある療育のポイント』を、長野の皆様に向けてご案内したいと思います。
12/8(土)のテーマは「不器用を改善し,感覚処理問題を防ぐ」、 2/23(土)のテーマは「社会性の学習とは」です。
ご興味のあるテーマの会にぜひお越しくださいませ。(もちろん、両方聞いていただくと、より理解が深まると思います。)
お子様の悩みを直接専門家に相談できる個別相談会も開催
専門家への直接の相談をご希望の方には、予約制の個別相談会もご用意しております。
個別相談会では、簡易アセスメントに基づくお子様の特性理解と、未来の展望についてご説明いたします。
「一貫性と継続性のある育児のポイント」を学びたい方は講演会に、専門家に直接相談したい方は個別相談会にぜひお越しください。
もちろん、両方ご参加いただくのも大歓迎です。
こんなお悩みをお持ちのご家族のお越しをお待ちしております
インターネットで検索すると、発達障害に関するさまざまな情報があふれています。お子様の問題と、インターネット上にある疾患情報を見比べて、不安に感じておられるご家族も多いのではないでしょうか。
今回の講演会及び個別相談会では、例として下記のようなお悩みをお持ちのご家族のお越しをお待ちしております。
「行動」のお悩み
落ち着きがない、こだわりが強い、攻撃的(ぶつ・蹴る)、友達とトラブルが多い など
「言葉・勉強」のお悩み
言葉が遅い、読み書きが苦手、聞き間違いが多い、特定の勉強が苦手 など
「対人関係」のお悩み
自信がない、友達と会話できない、やる気がない、人の話を聞いていない など
開催概要
講演会
日時:
(1) 2018年12月8日(土) 受付:9:00~、講演:9:30~12:00 終了しました
テーマ:不器用を改善し,感覚処理問題を防ぐ
(2) 2019年2月23日(土) 受付:9:00~、講演:9:30~12:00
テーマ:社会性の学習とは
場所:サンマリーンながの・リサイクルプラザ(長野市松岡2−26−7)>>Googleマップ
料金:下記をご参照ください。
コース | 料金 |
---|---|
一般 | 3,000円 |
学生(学生証の提示が必要です) | 1,000円 |
個別相談会
日時:2018年12月8日(土) 13:00~17:00 終了しました
2019年2月23日(土) 13:00~17:00
※先着順で空いている時間帯にご案内いたします。
場所:講演後に、サンマリーンながの・リサイクルプラザ(長野市松岡2−26−7)で行います。>>Googleマップ
料金:下記をご参照ください。
コース | 料金 |
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個別相談会(アセスメントを含む) | 10,000円 |
お申込み、お問い合わせ
下記の内容を電話、またはお問い合わせフォームにてお知らせください。
TEL/FAX: :03-6273-9436
皆様のお申し込みをお待ちしております。
たすくがお送りするバレンタインギフト
2019年1月30日 水曜日 / カテゴリ:News & Topics
発達障がいのある青年が心を込めて作るバレンタインギフト
弊社が運営するトライフルでは、「仕事をしたい」「自立したい」と思っている方へ、プログラムに基づいた青年期の療育・支援を行っています。
夢あふれる青年たちが心を込めて作ったスイーツを、大切な方に贈りませんか?
バレンタインデー限定 miniショコラ
たっぷり上質なチョコレートを使用した焼き菓子をどうぞお召し上がりください。 温めたらフワフワに、冷やすとしっとりしたチョコレートが味わえるショコラです。1個入り、3個入り、9個入りをご用意しております。プチコンフィチュールがついたセットもございます。
ご購入はこちらから。
バレンタインデー限定 チョコレートシフォン
フワッフワのシフォンケーキです。甘さを抑えていますので、リンゴンベリーコンフィチュールや、生クリームを添えて食べても美味しいですよ。約5 x 4cmに切り分けて個別包装でお届けします。1個入り、3個入りをご用意しております。
ご購入はこちらから。
ご購入はこちらから
鎌倉very very Berryのサイトでご購入いただけます。コンフィチュールやシロップなど、定番製品もご用意しております。
大切な方に、同僚の方に、お友達に、ぜひたすくのバレンタインギフトをお贈りくださいませ。
Q. 子供が自分の頭を壁にガンガン打ちつけるんです
2019年1月24日 木曜日 / カテゴリ:News & Topics 教室ブログ 横浜センター南
Q.小1の息子です。気に入らないことがあると、自分の頭を壁にガンガン打ち付けます。青あざが出来たり、血が出てもやめないので、怖いです。どうしたらやめさせられるでしょうか。
こんにちは。たすく療育・横浜センター南教室の鹿島真知子です。息子さんの苦しみ、そして、そんな息子さんを見ているお母様の胸の痛みを想像しながら、支援方法を考えて行きたいと思います。
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まず、行動の要因を特定しましょう
私たちは、困った行動に対応するためには、まず、その行動の要因を特定することから始めます。実は、困った行動の多くは、以下の4つの機能を持つことがわかっています。
- 1. 要求(ほしいもの、手に入れたいもの)の獲得
- 2. 注意を喚起するため(大人から注目を浴びる)
- 3. 拒否・拒絶をするため
- 4. 感覚の獲得(快の獲得)のため
さて、息子さんの場合を紐解いていきましょう。「気に入らないことがあると」とあるので、何かを勧められて嫌だったとすれば「3.拒否・拒絶をするため」が有力でしょうか? 欲しいものが手に入らなくて気に入らないこともあるでしょうから 「1. 要求(ほしいもの、手に入れたいもの)の獲得」も考えられますね。ここでは、息子さんにとっての要因が最も大切ですので、正しく分析するためには、もう少し詳しい背景情報が必要となってきます。
仮に「3. 拒否・拒絶」の場合だったとすると、予定していたことが息子さんに伝わっていなくて拒否につながったのかもしれません。とすると、息子さんにわかるようにスケジュールを知らせてあげることで予防できるでしょう。
また、頭を打ち付ける前に「嫌だ」ということを周りに伝えられれば、落ち着くことができたかもしれません。そのためには普段からのコミュニケーション指導が有効になってきます。
「1. 要求の獲得」の場合だったとしても、人に伝えて思いが叶う経験を積んでいくことで正しいコミュニケーションの方法を学ぶことができたら、頭を打ち付けなくても自分の思いを叶える術を持つことができるでしょう。
このように、普段からスケジュールやコミュニケーション指導を充実させることで、お子さんが困ることなく納得して行動したり、思いを伝えたりする力を育むことができます。
毎日の学びの中で、理解することが増え、使える言葉が増えていくのですが、一朝一夕で身につくことではありません。息子さんにとって、どうしても納得しがたいこと、表現しづらいことがすぐになくなるわけではありませんね。
対策を練っても、頭を打ち付けてしまったときは・・・
息子さんにとって、どうしても、頭を打ち付けるしかない状況になってしまったときは、とにかく、頭を守れるよう、クッションをはさむなり、角を避けるなり、 安全を確保してください。
頭を守れたら、次は、別のところに刺激を入れてみるのも効果がある場合があります。私の経験では、手の指を絡めるように手を繋ぎ、 ぎゅっと握って刺激を入れたり、足の裏をグーで叩いたりして落ち着いていった例があります。体全体を包むような圧刺激が効果的なお子さんもいました。このとき、 気持ちを安らかに保てるよう、あまり言葉をかけず、静かな空間を作ってあげてください。
これはほんの一例で、お子さん一人ひとり、困っていることが違っているので、 ヒットする対応も違ってきます。私たちはその度にお母様と一緒に真剣に考え、 解決策を少しでもたくさん提案していきます。ご心配なことがあったら、すぐにご連絡くださいね。
答えはお子さんの数だけあります。
たすくアセスメントを受けて、お子さんを理解しませんか。
お子さんひとりひとりで状態は異なり、環境も異なり、そして対応も変わってきます。困っているお子さんにとって、最適な対応策を考えるためには、アセスメントを行うことがとても重要です。
私たちは、ご家族がお子さんのことを十二分に理解するアセスメントを最優先にしています。
たすくアセスメントを定期的に実行してお子さんの状態をよく理解し、たすく療育を継続することで、お子さんの自立を促すのが、私たちの目指すところです。
私たちは、お子様が自分で意思決定し、一人の大人としての自立することをサポートする専門家集団です。定型発達のお子さんが得ている選択肢を、達成感を、そして成長を、発達障がいのあるお子さんにも届けたいと考えております。
発達障がいのあるお子さんに、福祉サービスではなく、教育投資を行いたいと考えておられるご家族に最適なサービスをご提供することを約束いたします。
お子さんの可能性を信じ、お子さんの能力を最大限に発揮させてあげたいと考えておられるご家族との出会いが私たちの幸せです。正式な入会前に数回のお試し(有料)をしていただくことが可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
Q.小2の息子です。学校で友達に対して「バカ」「死ね」などの暴言を吐いたり、蹴ったりしてしまうようです。先生からも私からも、それはダメなことだと伝えているのですが、注意したときは同意しても、またやってしまいます。どうしたらよいでしょうか。