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2022.11.15カテゴリー:著者:TRYFULL鎌倉

貧困と経済的自立

障がい者支援のissue(イシュー)は何か?

 トライフルは、経済的自立を支援し、障がいのある人の貧困をなくすことを目的としたグループです。

 このような社会問題に対して、どう向き合うべきか。私は、最もエッセンシャルなイシューは、「貧困」だと考えます。なぜなら、経済的自立という環境因子を支援することができれば、障がいのある人が、障がいと感じない状況をたくさんつくれると思うからです。逆にいうと、障がいのある人の貧困状況の中で、支援を継続していくことはとても難しい問題でもあります。実際、年収122万円以下の相対的貧困者数が約80%、といった障がいのある方の賃金に関する調査もあります。だからこそ、早期から就労支援と社会保障の両面から、経済的自立を支援することに集中することで、障がいのある人が障がいを感じずに生きる状況をたくさんつくることはできるかもしれない。私は本気でそのように考えています。

 就労支援で雇用者が増えれば納税額が増加します。納税額が増えることで、社会福祉全体にかかる予算が増えます。こういった好循環は、結果的に障がいのある人のウェルビーングの高まりを後押ししてくれます。また、空腹が子どもの犯罪率に影響するといった研究や、ある地域のホームレスの大半が知的障害者であるという研究もあります。現在の医療技術ではまだ障がいを治すことはできません。しかし、貧困にアプローチすることで、空腹を満たすことや、生活環境を改善してQOLを高めることはできるかもしれません。だからこそ、障がい特性について配慮はしつつ、そういった社会適応に向けたアプローチをすることがとても大切だと考えます。

 もちろん、経済的自立を支援することで、全ての解決することはできません。しかし、このように集中したアプローチを進めることが、とても大切なことだと考えています。

社会的背景

 日本はバブル崩壊後、「失われた20年」とも呼ばれる経済の低成長期に突入しました。IT化が進められ、グローバル化や規制緩和による雇用の不安定化も、併せて進行していきました。結果的に労働生産性が伸び悩み、一部の職種では人余り状態も発生しているそうです。他方、少子高齢化の進展に与ろ若者世代の減少、仕事と家庭生活の両立の困難等により、様々な社会問題と化しています。例えば、貧困、失業、社会的孤立、偏見や差別、社会的排除や孤立、依存症、自殺などの問題です。例えば、シングルマザーを例に考えてみたいと思います。

 シングルマザーとは、いわゆる母子家庭の母親を指す言葉であり、離婚した場合もあれば、未婚の場合もあります。現在は、産業構造の変化により正規雇用が難しいため、非正規雇用の割合が社会全体で増えています。当然、シングルマザーも例外ではなく、雇用環境を得ていても、実際の生活に必要な給与を得ることに困難さが生じています。つまり、「貧困のリスクが高い」ということです。併せて、託児の問題もあります。シングルマザーは、そもそも誰かに託児しないと労働時間を確保できません。しかし、現在は保育所不足であり、託児を依頼すること自体、とても困難になっています。その結果、自分で働いて生活費稼ぐことができず、育児や生活に必要な費用を捻出できないという問題も、そういった状況をさらに難しくさせている要因です。さらに、頼れる人がいない、という問題もあります。このような人的な社会資源の不足は、社会的排除や孤立を産むリスクを高めます。そうやって追い込まれた人は、アルコールやギャンブル、薬物といった依存症へのリスクを高め、最悪の場合心身の不調をきたし、母子心中や自殺といったリスクもありえます。時代の変化と共に、今後さらなるニューリスクも懸念されています。

トライフルは、仕事を創造し、個人の市場価値を高めることを支援する

 上記の「シングルマザー」という言葉を、「障がい者」と言い換えても、問題の本質は同じだと私は思います。しかし、わたしたちの取り組みも、まだまだ理想には程遠く、苦戦しているのが現状です。力不足も否めません。だからといって、決して諦めてもいません。TRY(挑戦する機会が)FULL(たくさんある)トライフルだからこそ、そこはこれからもブレずに邁進していきます。そういった初心を、いつも考えています。

 今後、トライフルが目指すべき方向は、経済的な自立を支援することに邁進することです。単に障がい者雇用率を上げるとか、支援の質を上げるとか、そういう目先の問題の改善だけに囚われません。そのために、既存の「障がい者雇用」の枠組みだけでなく、「新しく仕事を創造」したり、「ソーシャルファーム」をつくることも見据えています。また、働く希望のある障がいのある個人の「市場価値を高める」ための「カスタマイズ就労」等の支援も柔軟に行う考えです。全ては経済的自立を支援するためです。できることはなんでも挑戦する姿勢をもつグループ、それがトライフルです。

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