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2020.08.10カテゴリー:お知らせ
自ら観察して考える時間
早期発達支援では、課題学習・親子体操・社会性の学習の3つのプログラムがあります。
そのプログラムは、1回90分で、3人ずつの就学前のお子さんと、ご家族が参加します
今日は、ある1日の年長クラスのご家族との学びをご紹介します。
親子体操のあと…
それは、親子体操の1つが、終わったときに起こりました。
子供たちは、上手にできたという達成感で、
ちょっと気分が上がり気味。とっても喜んでいました。本当に上手にできたんですよ〜(^^)
そして、次の予定には、ストレッチ用マットを片づけのあと、
ボール運動が提示されていました。
それにいち早く気がついていたA君は、
自分が使ったマットをくるくると丸め始めたのです。
でも、B君は、まだ嬉しい気持ちが湧き出ているようで、
お母さんとその思いを共有しています。
(本当に上手にできたので、嬉しい気持ちが伝わります)
Bくんは何がしたかったの?
そのときです。
Aくんは、ちょっと周りを見た後、一瞬どうしようか考えて「やってあげよう」と
1つ残っているBくんのマットをクルクルと丸めてくれました。
でも、そのとき、Bくんは、
一目散に駆け寄ってきて、マットの上に伏せて、半べそ状態で固まってしまったのです。
Aくんはびっくりして「どうしたの?どうしたらいいの?」と困惑した表情です。
そして、ちらっとお母さんを見ていました。
何をしているか分かるかな?
さあ、このシーン、どうやって対応しましょう?
僕は、こうした場面は、Aくん・Bくんにとっても重要な場面だと考えます。
これは、普段の幼稚園や保育園でもよくあるシーンですよね。
今回は、こんなやり取りをしたのです。
療育者「Bくん、どうしたんだろう?何している?」
Aくん「・・・。(スタッフの顔を見る)」
療育者「マットを片付けたら、Bくんがきたね」
Aくん「うん、Bくん、あっち来た」
療育者「Bくんは、何してるだろう?」
Aくん「・・・。分かんない」
療育者「Bくん、寝ているのかな?泣きそうなのかな? 何してる?」
Aくん「Bくん、泣いている」
療育者「そうだね、泣いているね。どうして、泣いてるんだろうね?」
Aくん「・・・(スタッフの顔を見る)」
療育者「自分で片付けたかったのかな? もう一回したかったのかな?」
Aくん「・・・」
子ども自身が考えられるきっかけをつくる
そのまま明確な返答はでず、次の活動に移り始めました。
Bくんは、気持ちの切り替えに時間がかかり、椅子に顔をうずめています。
そんなとき、Aくん「もう一回やりたかったのか〜?」と話しかけていました。
しばらくして、復活したBくんとAくんたちは、一緒に活動をやり遂げました。
そして、挨拶を終えたとき、
Aくんは、おもちゃ箱から、絡まってしまったレインボースプリングを持って
スタッフに「このおもちゃしたかったのかな?」と持ってきたのです。
そのおもちゃは、Bくんが休憩時間に遊んでいたおもちゃでした。
そう、Aくんは、ずっとBくんのことを考えていたのです。
考える材料を一緒に探す
子ども同士が、響き合っている・・・。
子ども目線でのかかわり合いが、芽生えている。
でも、様子や状況を分析できないから踏み込めていない。うまく関われない。
早期発達支援の親子教室では、何をすればいいのか?
それは、お子さんが「人やものに働きかける主体性」を伸ばしたり、
それを体験的に学べるように導けるように
大人たちが力をつけたりすることだと考えています。
少人数でのプログラムだから、その機会を見逃さずに、
しっかりと体験してもらうことができたし、
親子活動だから、その子どもの情報理解や判断の様子を共有できたシーンでした。
その後、参加したお母さんたちと、幼稚園や兄弟との関わりなど、
たくさんの情報交換をすることができたセッションでした。
2020年度 後期生5名を募集します
コロナ禍で就学相談の日程が、例年どおりに進みづらい状況です。
幼児期に学ぶべき幼稚園等での教育活動に加えて、
発達の凸凹や特性に応じた配慮を理解した療育によって、
小学校での学習活動に参加していく準備を進めましょう。
オンライン相談窓口を開設しました
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