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2021.08.01カテゴリー:著者:横浜教室スタッフ

自己理解とは、自分の状態に合わせた解決策を知ること。そうすると最強の自分になれる!!

こんにちは。たすく横浜教室の鹿島真知子です。
今回は、自分自身を最強に育ててきた男の子についてお話しさせてください。

たすくでは、年1回、丸一日をかけてアセスメントを行います。
このアセスメントは、お子さんを理解し、今後のあらゆる可能性を見出すために、準備にすごーく時間をかけて臨みます。
そして当日、ご家族に同席していただき、準備されたプログラムに沿って活動するお子さんを評価・分析し、その結果をご家族と共有し、今後の方針を立てます。
   →詳しくはこちらをご覧ください


先週は、早期から通っている小5の男の子のアセスメントがありました。

彼は、生まれてすぐにずーっと泣き止まず、24時間授乳と抱っこでお母さんは疲労困憊。
看護師さんに代わって抱っこしてもらったけれどずーっと泣いていたという強者でした。
指差しやバイバイを1ヶ月ほどした後、急に何もしなくなったり、しばらくしたら逆向きバイバイをしたり、クレーンをするようになったり・・・。
2歳半で言語0歳10ヶ月の判定で、お母さんはとってもショックを受けたとお話しされていました。

そんな彼が、小5になって、立派な姿を見せてくれました。
敬語で話し、難しい課題にもあきらめず取り組み、自分なりの考えを言葉を選びながら述べる彼。
この姿は、彼の特徴としっかり向き合い、療育を続けてきたご両親と、彼の努力の賜物です。

彼の今までの道のりは平坦なものではありませんでした。
幼児期に、悩みが尽きなかったご家族でしたが、
子ども理解に基づくアプローチを継続してきたことで、お子さんは想像していなかった成長を遂げたのです。


実行機能に課題がある彼のために、お母さんはスケジュールを常に工夫してきました。
しかし・・・
考えに考えて作ったスケジュールに、短い期間に飽きてしまうことも少なくありませんでした。

思ったことが言葉に表せなくて塞ぎ込む彼に、じっくり向き合い、
彼が考えていることを言語化し、視覚化して一緒に考えてきた時間は、計り知れません。


成功体験ばかりでありませんでしたが、その度ごとに作戦を練り直し、挑戦と再挑戦の繰り返しでした。
アセスメントを終え、記念写真を撮った直後、今までの道のりを思い出し、うっかり涙が落ちそうになりました。

アセスメントの日の夜、彼はこんなことを言っていたそうです。
「アセスメントやってよかったねー。ぼくは、声と見ること両方で覚えられるんだとわかったから、それをすればいいんだね」
そして、将来の夢を語るPATHというワークについて
「いつもは、ないしょってごまかしちゃっていたけど、今日は初めて話せた。恥ずかしい気持ちもあったし、すごくすごくアセスメントの中で一番疲れたけど、、、言えてよかった」
と話していたそうです。


今回のアセスメントプログラムを作る際に大切にしていたのは、「自己理解と自己肯定感」でした。
自己理解とは、「障がいがある」という理解ではなく、自分の状態に合わせて「どのような解決策を用いればうまく対処できるか」という理解です。
それを彼自身が感じ、自分の言葉で語り、実行に移していることを知り、
彼は、彼自身を最強に育てていくことができると感じました。

彼の自己理解は、ご両親の子ども理解から始まっていると思います。
ご両親が、彼を理解し、彼に合った方略を練って療育を進め、
うまくいかない時も諦めず、アプローチし続けてきたことが、
彼の今の姿に繋がったのでしょう。

長い人生を考えると、小5の彼の旅は始まったばかり。
これからは、今まで経験したことのない荒波にも出会うことでしょう。
そんなとき彼は、今まで学んできたことを糧に、荒波にも挑み、進みたい方向へ舵を切ることができることと確信しています。



タグ:
アセスメント子ども理解家庭療育自己理解

この記事を書いたスタッフ

横浜教室スタッフ

横浜教室スタッフ

私たちは発達障がいのあるお子さんとそのご家族のための、一貫性と継続性のある支援体制を創る「たすくグループ」です。 TASUC個別療育・横浜センター南は、最新の研究と科学的な根拠に基づくアセスメントと療育の拠点として、地域に根ざすことを目指します!

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