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2023.11.18カテゴリー:著者:城日菜子

自分を保つ言葉 〜気持ちを休める私のスキル〜

こんにちは!たすくの城日菜子です。
年の瀬が近づいてきましたね。冷え込む日も増えてきまして、
夏よりも、圧倒的に冬が好きな私は、密かにワクワクしています。笑

先日、たすくの保護者学習会である「教材マスターの集い」が開催されたのですが
今回のテーマは「インディペンデント〜休憩する〜」でした。
たすくの子供達は、「機能的な目標」にそって、学習を進めており
その中の一つに、この項目があります。
さらに「休憩」の中にも、小項目が二つあり
「身体を休める」と、「気持ちを休める」という項目があります。
発達障害をもつお子さんの中には、目や耳から、私たちよりも過剰に刺激を受けており、常に脳が休まっていない、という子が多くいます。
そのため、「自ら休憩する」ことができるようになるために
たすくでは「休むことを教える」ということを重視しています。

今回の学習会では、参加してくださっていた保護者の方々から、さまざまな「休憩方法」をお伺いし、それらを分類していきました。
「身体を休める」には、「ソファーに座って目を閉じる」「ストレッチなどで体のメンテナンスをする」
「愛犬と戯れる」「美味しいものを食べる」など
「気持ちを休める」には、「音楽を聴く・歌う」「ドラマやSNS、漫画などを見る」「お出かけする」「推しを摂取する💙」「無心になる」など・・・
さまざまな方法があり、みなさん「自分に合った休憩方法」をお持ちでした。
レパートリーが多いと、疲れた時に立ち直れるきっかけがたくさんありますよね✨

私は身体を休めるために、僧帽筋のストレッチをしたり、入浴剤を入れて長くお風呂に入ったりするなど、自分の身体に積極的なアプローチを行うことが多いです。
また、気持ちを休めるためには、最近は専ら「推し活」で。好きなアイドルの写真やぬいぐるみを愛でたり、それらの部屋の中での配置を変えたり(常に飾っているものを「一軍」箱の中にしまっているものを「二軍・三軍」とし、定期的に入れ替えを行います。これを私は、「インテリア選手権」と呼んでいます。)しています。

そしてもう1つ、私が割と昔から使っている「気持ちを休める」方法について、今日はお話しさせていただきたいと思います。

少なくとも中学2年生の頃から、私は古典の授業が大好きでした。
なぜ、中学2年生と覚えているかというと、中学2年生は、みなさんご存知「平家物語」を習う年で、私はこの「平家物語」が大好きなのです。
「“祇園精舎の鐘の声…”から始まる平家物語の冒頭を暗記しなさい。1週間後に、暗唱してもらいます。」
国語の先生からこう言い渡されてから、みんなこぞって練習していたのを覚えています。(部活動の移動車の中で唱えている友達もいました。)

しかし私はこの時、すでに平家物語の冒頭、“ひとえに風の前の塵に同じ”までを暗記していました。
というのも、私は幼少期に、古典の先生であった祖母から、平家物語の冒頭を刷り込まれていたそうです。
「三つ子の魂百まで」とはよく言ったもので、幼少期に意味もわからずに唱えていたものですから
全てがスラスラと言えて、暗唱テストは誰よりも早く、1発で合格できました。

「テストに楽々合格できた」ということが、なんとなく自信になったのか、詳しいことは忘れてしまったのですが、
私は平家物語が大好きになり、何度も何度も唱えるようになりました。
そうしているうちに授業が進み、現代語訳の解説が始まりました。
そこで現代語訳と、平氏の歴史の背景を知り、そのスケールの大きさに、いたく感動したことを覚えています。
「平治の乱」で勝利した、平清盛の「平家」。そこから、“平家全盛期”の時代が続きますが、繁栄したのはわずか二十年ほど。
「平家物語は、“諸行無常”だった平家の一瞬の活躍が、”滅びの美学”として描かれている」と、解説を受け、平家物語がさらに大好きになりました。

そして、その美学を自分の日常になぞらえた時に、「こんなにスケールの大きな物語に比べたら、私の日常なんて、なんてちっぽけなんだ!」と感じたことを覚えています。
数学が苦手で、授業が嫌になっていたこと(一次関数のテストで、100点満点中40点を取った直後でした。)
試合でなかなか活躍できずに、スタメンに入れなかったこと(上手な後輩が、私のポジションで試合に出るようになっていました。)
好きなアイドルの動画を見たいのに、早く寝なさいと言われること(中学生あるある。母親に注意されるとまた反抗したくなるんですよね。)
塾の宿題が多すぎること・・・そのほかにもいろいろ・・・
そんな毎日は、「諸行無常の響きあり」万物は変転するのだから、同じ状態でとどまることはなく、好転する時がきっと来ると、子供ながらに思ったのでした。

今でも、失敗した時、嫌なことがあった時、気持ちが落ち込みそうになった時、平家物語を唱えると、不思議と気持ちが落ち着く感じがあります。
「言葉」というのは、気持ちを落ち込ませることも、奮い立たせることもできる力を持っています。
好きな物語の一説、昔の人の格言、言われて嬉しかった言葉、などなど…
私にとっての、「気持ちを休めて、平静を保つ」言葉を大切に、また毎日を頑張っていきたいと思うことができました😊

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