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2023.11.15カテゴリー:著者:鹿島真知子

この子らを世の光に〜努力の積み重ねが光になる〜

こんにちは。たすく横浜教室の鹿島です。
芸術の秋ですね🎼
先週の土曜日は、教え子のAくんのピアノ発表会でした。

Aくんは、未就学のときから、たすくに通ってくれています。
発表会があると、Aくんはいつも手作りの招待状をくれます。
毎年、発表会をとおして成長を見せてくれるAくんですが、中1になった今年は、観客全てを魅了する美しい音色を届けてくれました。
幼い頃からいろんな苦労を重ね、努力を続けてきたAくんの成長過程を見てきただけに、なんとも言えない幸せな気持ちと感動を味わわせていただきました。

幼い頃はじっとしていられなかったAくん。
赤ちゃんの時はお母さんがずっと抱っこ。
夜もなかなか寝ないAくんを、「赤ちゃんは車だとよく寝る」ということを聞いたお父さんは、夜な夜な車に乗せてドライブしていたけれど、車から下ろすと同時に起きてしまうという悲しい思い出があるそうです😭
寝かしつける時も動かないように覆い被さって1時間ということもあったそうです。
底抜けに明るいお母さんは「寝技」と呼んでいましたが、相当なしんどい毎日だったことは想像に易いです。

そんなAくんは、入会当時から、好きなことへの集中力は凄まじいものがありました。
しかし、興味のないことにはまるで取り組めず、取り組めない自分に不全感を感じてさらに気持ちが落ちていきました。
お母さんはその状態を「ナメクジになった」と称していました。😅

たすくに通うお子さんの中には、報酬系ネットワークに困難があることが多いと感じます。
つまり、強い興味のないことに向きあえず「やる気」になることが難しいのです。
そこで、お母さんと、Aくんのやる気スイッチを探し、継続させるための作戦会議を幾度となく重ねてきました。

哺乳類の報酬系について、快刺激により中脳の腹側被蓋野のドーパミン作動性ニューロンが活性化し、側坐核からドーパミン放出を促進することがわかっています。
つまり、腹側被蓋野を刺激するものは何かを探ることが大切でした。
それは、本人が価値を見出したものでなくてはいけません。
Aくんは、自ら「やりたい」と言って始めたピアノには、時間を忘れて熱中しました。
言語聴覚士の先生から、人並外れた良い耳を持っていると言われたAくんは、自分の奏でる音が自分のイメージに近づいていくのが楽しくて仕方ないのかもしれません。

しかし、ピアノの世界も甘くはなく、基本に忠実に繰り返し奏でる練習も必要で、修行の日々は続きました。
運動が苦手なAくんですが、指を自由に動かすために必要な体幹づくりの運動プログラムをお勧めしたところ、毎日欠かさず取り組むなど、「大好きなピアノを上達したい」という動機づけにより、得意ではない分野も努力し続けてきました。

Aくんのピアノの音色は、いつも楽しげで、魅力的なものでしたが、独りよがりな演奏だった時期もありました。
しかし、語り尽くせない努力を重ね、今回の演奏になったのです。

発表会後のお母さんからこんなメッセージが届きました。

ピアノの先生から『子どもたちが、あんなふうに弾きたい、と憧れの先輩的なかんじで言ってたそうよ』というメッセージがありました🌟
その時、宇開先生(弊社代表)が、この子らに光を、ではなく、この子らが光を与えられるような存在に…とお話してたことを思い出しました👀
小さな子どもたちに、音楽の楽しさをお届けできたことが、本当に嬉しいです✨
しかーし、その憧れの先輩は、iPadの充電17%で学校に行く男の子だということは、言えませんね、ハハハ😅

まさに、たくさんの人に希望の光を与えてくれたピアノ演奏でした。
私は、気合を入れて取り組まないといけない仕事を始める際、携帯で撮ったAくんの演奏「シューベルトの即興曲90-2」を聴いています✨

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