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2022.09.12カテゴリー:著者:鹿島真知子

コミュニケーションの育ち

こんにちは。たすく横浜教室の鹿島真知子です。
夏休みが終わり、子どもたちは学校のある生活リズムを取り戻しつつある頃ではないでしょうか。
昨日来室した子は「あ〜あ、夏休みはよかったな〜」としみじみ話していました。
気持ち、わからないでもないですね。

私事ですが、社内研修で、あるお子さんのコミュニケーションの育ちについてまとめる機会をいただきました。まとめながら感じたことを書かせていただきます。

Aくんは2歳からたすくに通って来てくれていて、今は小学校1年生。
初めてお会いした時は、壁を触りながら、どこを見るともなく歩き回っていたことを覚えています。
当時は発語もなく、目の前のものを意図的に見ることも得意ではありませんでした。

Aくんとの療育は、まず、椅子に座って、正面にいる大人とのやりとりから始めました。
大好きなプラレールを要求するやりとりの中で、欲しいものと同じ絵カードを渡すと手に入ることを学びました。
そして、好きなものを自ら見ることができること、絵カードを渡すと手に入るというルールを理解できることの強みを活かし、コミュニケーションの幅を広げていきました。
やがて、絵カード一枚から「僕は ゼリーが 食べたい」の3語文になり、属性語を学び、「僕は ぶどう味の ゼリーが 食べたい」と伝えられるようになりました。

おしゃべりは、顔や舌の筋肉の運動、呼吸の調整が絡み合って達成されます。
ですから、絵カードを使ってのやり取りを進めるのと並行して、顔のマッサージ、口や舌の体操、息を吐き続ける遊びにも取り組みました。

最近のAくんは教室のインターホンを押して「○○○○です」と自分のフルネームをはっきり伝えてエントランスを開けてもらい、堂々と入室してきます。

家でも、親子の会話が増えたと、楽しげな動画を送ってきてくださいます。
「YouTube見るならパパと寝る。YouTube見ないならママと寝る。どっちがいい?」
「YouTube見ないから、ママと寝る!!」と満面の笑みで応えている動画は、本当に微笑ましく、Aくんが家族の愛に包まれて育ってきたことが感じられます。

私たちは、お子さんの状態をアセスメントして、療育方法の提案をすることができます。
しかし、それを遂行してきたのは本人であり、ご家族です。
資料をまとめていて、そのことを痛感しました。
療育を辛いトレーニングと考えて避ける傾向にある人もいると聞きますが、本人に、そしてご家族に幸せをもたらすものでなくては意味がないとあらためて感じました。

Aさんご家族は、Aくんの成長を心から楽しんでおられる様子が動画から感じられます。
しかし、その動画がゴールではなく、これからもAくんご家族の歴史は刻まれていき、その中には嬉しいことも悲しいことも楽しいことも不安なこともあるはずです。
そんなときに、ご家族と一緒に現状を整理して、留まるのか、進むのか、別の道を探すのか、耐えるのかを一緒に考えるのが私たちの仕事だとあらためて感じました。

そして、「将来、充実した日々を送ってほしい」と願うご両親の夢をAくん自身の手で勝ち取るために、私たちはAくんの状態をアセスメントし続け、療育方法の提案をし続けるために、学び続けます。

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鹿島真知子

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