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2025.11.14カテゴリー:
自立のために日常生活動作(ADL)のスキルをチェックしよう!!〜宿泊学習プログラムより〜

日常生活に必要なスキルを身につけていくことは、自立のために大切なことです。普段の療育の際にも、ご家庭での取り組みをご家族と一緒に確認したり、手洗いや身支度などを一人で取り組めるようになるための環境の工夫を話し合ったりしています。
年齢が上がってくると、入浴や排泄の生活スキルについては、異性が教えることが難しくなってきます。お子さん(男の子)が小さい頃は一緒にお風呂に入ることができていたお母さんも、さすがに年齢が上がってくると一緒にお風呂に入ることは難しくなります。
宿泊プログラムを実施してチェック
そこで、先日、宿泊プログラムを実施しました。2日間、子どもたちは、しおりで行程を確認しながら自ら活動に取り組むことができました。入浴や歯磨きなど日常生活動作(ADL)や、持ち物の整理/管理する力を実際の生活場面の中で確かめました。9歳から26歳までと幅広い年齢層の方が参加してくださいました。
施設に到着すると研修室で始まりの会を行い、それぞれが目標を確認・発表しました。宿泊部屋に入ると、荷物を片付けたり、シーツを敷いたりしました。

食事場面では、食べる時の姿勢や箸の持ち方・使い方、噛み方の動画を撮影して、スキルを確認しました。

入浴では、髪や身体の洗い方はもちろん、衣服の着脱や身体の拭き方を確認したり、ドライヤーの掛け方を練習したりしました。普段、ご自宅で使用している手順書(身体の洗い方表)やタオルを使って、できるだけご家庭での入浴場面に近い状況を再現して取り組みました。
歯みがきも同様に、ご家庭での状況に近い状況で取り組みました。事前に、ご自宅での様子を動画の撮影や記録の記入を依頼していたので、資料をもとに指導することができました。
夜はみんなでトランプなどのカードをゲームをしたり、ストレッチをしてリラックスをしたり、ここまでの振り返りを発表したりしました。その間に、ご同行いただいた保護者の方とADLの様子について振り返る時間も設定し、課題の共有をしました。就寝までに時間がかかるお子さんもいましたが、全員無事に1日目を終えることができました。
翌朝は、洗顔や着替え、食事について、昨日同様スキルをチェックをしました。荷物の管理も、『パジャマ』『1日目の服』『歯磨きセット』などラベリングされた袋に入れて整理できました。シーツの片付けまで一人で取り組み、帰りの会で振り返りを行いました。
発達段階や生活状況に応じた課題の確認
今回の宿泊プログラムでは、発達段階に応じた課題を確認しました。
・小学生は、学校の宿泊学習や修学旅行に向けて荷物を自分で管理することをねらいとしました。
・思春期を迎える子どもたちは、一人でADL(入浴・洗顔・着替えなど)に取り組むための課題を整理しました。
・中高生や社会人は、ADLの精度を高めることに加えて、余暇の過ごし方の試行にも挑戦しました。
・そして全員に共通する目標として、日常生活で使用している予定を確認したり、やりとりするための道具が他の場面でも活用できるかの確認をしました。
一泊二日の体験は短い時間ですが、「やってみた」「できた」という経験は大きな自信となり、次の挑戦へとつながります。うまくいかなかった部分もまた次の課題として整理でき、これからの療育や家庭での実践につなげていくことができます。
今回の宿泊学習で得た経験を、生活の中で生かしながら、「できた」を積み重ねていきたいと思います。子どもたち一人ひとりの成長を支えながら、今後も挑戦の機会を大切にしていきます。
個性を理解して、才能を伸ばす
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