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2025.12.05カテゴリー:
「拒否」のコミュニケーション~自分の気持ちを表現する~

1歳になった息子は、最近「拒否」を覚えました。これまでは、怒りや悲しみを感じるとひっくり返って「ギャーッ」と泣くことでしか気持ちを表せなかったのですが、最近ははっきりと「やだ」と言いながら首を振るようになってきたのです。まだ知っている単語も少ないのに、こんなに早く“意思表示”の言葉を覚えるなんて…日々、成長に驚かされています。
少し前まで保育園では私から離れまいと泣いていたのに、今ではお迎えに行くと「まだ帰らない!」と言わんばかりに力強く首を横に振る姿も(笑)。
もしかしたら、好きな『となりのトトロ』のメイちゃんの“やだ~~~!”からヒントを得たのかもしれませんし、保育園のお友達から学んだのかもしれません。どこから吸収したにしても、「あ、こう言えば伝わるんだ!」という気づきを得て、実際に使ってみて、“伝わった”という成功体験を重ねているのだと思います。
とはいえ、1歳で拒否を覚えたからといって、これからずっと気持ちを上手に言葉にできるわけではありません。成長するにつれて気持ちは複雑になり、「拒否」の一言では表しきれなくなることも増えていきます。
やりたくない気持ちをうまく伝えられず、別の行動に逃げてしまったり、固まって動けなくなってしまったり…。その背景には、
・こんなことを言ったら怒られるかもしれない
・どう伝えたらいいのかわからない
そんな不安が隠れていることもあります。
たすくでは、この“気持ちの裏側”に寄り添うために、日々の療育の中で「拒否を相手に伝える練習」に取り組んでいます。絵カードを並べて文章を作り、相手に伝えることで気持ちの言語化をサポートしています。また、「自分の気持ちを伝えても怒られなかった!」「こうしたら相手に伝わった!」という成功経験を積み重ねることで、“気持ちの裏側”にある不安を取り除き、自分の気持ちを伝える力を伸ばしていきます。

この絵カードを使う際にわたしたちが特に大切にしているのが、「僕は(私は)~したい」という“Iメッセージ”で伝えること。「僕は」を主語にすることで、述語は主体的な「~したい」という文章になります。「自分の意思」を表出する力を伸ばすために、「僕は」から始まる文章を考える力を大切にしています。また、自分の気持ちと相手の気持ちを分けて捉える力=メタ認知を育むことにも繋がります。
また、この練習では“拒否を伝えられたら必ず受け入れる”ことを徹底しています。「伝えたらわかってもらえた」という経験の積み重ねが、自己表現の土台になるためです。
とはいえ、ご家庭では日々忙しい中でお子様の表出を拾いきれなかったり、「お風呂に入りたくない」「まだ寝たくない」と無理な要求を言ってきたり…なかなか要求を叶えられない場面がたくさんありますよね。
だからこそ、ぜひたすくを活用してください。課題の中で安心して“拒否の練習”ができることで、ご家庭ではなかなかできないコミュニケーションの表出力も育てていきます。
1歳の息子が覚えた「やだ」の一言から、改めて“気持ちを伝える力”の大切さを感じています。子どもたちが安心して気持ちを表現できる場を、ご家庭とたすく、二つの環境で一緒に育てていけたら嬉しいです。これからも、日々の小さな成長を一緒に喜びながら進んでいけたらと思います。
📢 12月21日(日)に、子育て学習会・教室内覧会を開催します。
お子さんの成長や日常でのお困りごとについて、一緒に考える時間にしていただければと思います。
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