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2024.10.18カテゴリー:著者:鹿島真知子

農福連携の可能性

こんにちは。
TASUC横浜教室の鹿島真知子です。

過ごしやすい気候になってきました。
天高く馬肥ゆる秋!
美味しいものが多過ぎて、食欲との闘いです💦

私たちは、学齢期のお子さんの療育に携わっています。
教室ができてから今年で12年目となり、幼児期から通い始めた方も大人への道を歩み始めています。
それゆえ、学齢期を終えてからの長〜い人生を自分らしく歩んでもらうための取り組みを模索しています。

その一つとして、今週は農福連携に高い可能性を見出してくださっている青葉区のUASLLCさんの農園で、子どもたちと一緒に農作業をさせていただいています。

ベランダでの家庭菜園も失敗続きだった私にとって、新鮮な発見ばかり。
今回はトマトの生育環境を整えるお仕事をさせていただいたのですが、支柱にクリップをつけたり、床のテープの補修をしたり、脇芽を取ったり、収穫したり・・・
日々、大切に大切に育てていることを肌で感じ、この農園で作ったトマトは美味しいと評判高い理由がわかる気がしました。

一緒に仕事をしているのは、高2と高3の男子です。
この二人は、視覚的情報処理が得意です。
作業を教えてくださるマネージャーさんの動作をかぶりつくように見つめ、いざ実行のときは、脇芽をちゃんと見分けて採ることができました。

クリップをつける仕事は、手先の動かし方が苦手かも・・・と心配しましたが、
何度か繰り返していくうちに、クリップの構造を掴んだようで、どんどん作業効率が良くなっていきました。


収穫は、真っ赤になったトマトのみと聞いてはいたのですが、色の判断が難しく、少しでもオレンジがかったものは採らないようにするために、一つ一つ見本のトマトと照らし合わせて判断していきました。光の具合で色は微妙に違って見えるので、大人にも難しいものでしたが、子どもたちは、大人と同じ判断ができるようになっていきました。


農業には、さまざまな工程があり、それぞれのお子さんの特性を生かしてできることがたくさんありそうです。
途中に給水休憩を挟みましたが、2時間ほぼずっと働き続ける中、二人ともどの作業にも生き生きと取り組んでいました。
毎日、終わってから「楽しかった」と言っています。

彼らはなぜ、これらの作業に夢中になるのでしょう?
・見てわかることが多く、わかったことを実行できることは心地よい。
・繰り返しの作業が多く、どんどん上達していく自分を感じられる。
・大人たち(支援者やスタッフの方)と同じ仕事をしていることに誇りを感じる。
さまざまな理由が考えられます。

実は、自分自身も一緒に作業をしてみて、楽しさと終えた時の心地よさを感じていました。
もしかしたら、理屈ではなく、自然を相手にする仕事は気持ち良い!ということが一番なのかもしれません。

幼い頃、昼夜逆転だったこと、
食べているポテトを一つ落としたことで激しく泣き続けていたこと、
学校に行けなくなったことがあること、
今もまだ苦手な場面がたくさんあること・・・

今まで、いろんなことがあったことを知っているからこそ、
黙々と仕事をして、やり切った表情をしてお弁当を食べる彼らが眩しく見えました。

療育を重ね、自分を取り巻く環境を知覚して判断できる力を身につけてきた彼らだからこそ、
社会に出て、役に立つ存在になってほしいと心から願います。
農業はその可能性を広げてくれると感じています。

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鹿島真知子

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