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2023.07.02カテゴリー:著者:城日菜子

好きな色で咲けばいい

こんにちは!たすくの城日菜子です。
気温が高い日も増えてきて、もうすっかり夏ですね!⭐️
今回は、私が6月に出張に行ってきた小笠原諸島での出来事について書かせていただきます。

出張中、小学校の授業をいくつか見学させていただいたのですが、1年生の見学に行った際に
「水泳について描こう」という図工の授業がありました。
子供達が描かなければならなかったのは、泳いでいる自分の絵
早く終わった子は、周りを泳ぐ海の生き物や、海辺にある貝殻などを書いてね、という先生の指示がありました。

みんな思い思いに絵を描く中、1人の子が、カメを書いていました。
白い画用紙に、茶色のクレヨンで。
そのあと、茶色のカメの上に、黒いクレヨンで、大きな丸を描きました。
そして最後に、赤いクレヨンで、顔から飛び出た目のようなものを描きました。

何を思ってこの絵を描いたのだろう?不思議に思った私は
彼がかいた黒い丸を指さして、「これ、なぁに?」と質問しました。
すると彼は、「タイヤだよ。タイヤの上にカメが乗っているの。」と教えてくれました。
確かに、そう言われてみれば、タイヤの上に乗っているカメに見えてきた。
「どうして?」私は聞きました。すると彼は
「このあと、カメを調理して食べるんだよ。だからタイヤに乗せた。目は飛び出るんだよ。」と言うのです。
え!!!なんてショッキングな!!少し動揺した私が「カメを食べるの?」と聞くと彼は
「うん!カメ食べた事ある?美味しいよ!!」
と答えてくれました。私は最後に
「すごいね。上手だね。カメ食べたことないよ。美味しいんだね。」と伝えました。
そしてこの日の夕食に、私もカメのお刺身を食べました。
(小笠原諸島では、カメのお刺身や、「カメ煮」という煮物が食べられているそうです。
魚を捌くように、カメを調理するスキルを子供達にも継承したいとのことで、役場などでもカメを解体する行事をしているとか・・・)

多くの人が想像する「カメ」は、大きな甲羅があって、色は緑色で、海の中をスイスイ泳いでいる。
でも、彼が知っている「カメ」は、解体されるためにタイヤの上に乗せられて、色は茶色で、目玉が飛び出ている。
どちらも、間違っていない。
そもそも、間違いなんてない。
もしかすると彼のカメは、「水泳について」というテーマからははずれてしまって、掲示されないかもしれないけれど
私は彼が描いたカメの絵、解体される場面のカメを描こうと思った彼の感性が、言葉にできないくらい好きだと思いました。

日本の子供たちは、太陽を赤で描くけれど
フランスの子供たちは、太陽を黄色で描きます。
(ちなみに私がこのことを知った小学校4年生頃、カッコつけて太陽を黄色で描いていた時期がありました笑)
一体、何が「正解」で、何が「普通」なのでしょう?
日本では、太陽は赤いクレヨンで描いた方が、「普通」で「正解」をもらえるのでしょうか?

「カメは緑色で描くんだよ。」「海の中にいるカメを描いてね」と
もしあの子に言ってしまったら、あの子の気持ちはどうなるんだろう。
世間のマジョリティーに導くことは、本当にあの子にとってプラスになるのだろうか。
もちろん、「この場ではこれが正しい」という、TPOは大切だと思いますが、
私は、このような子供たちの感性を、世間のマジョリティーの枠に当てはめてはいけない。と思っています。

SMAPさんの、「世界に一つだけの花」のなかで
「ナンバーワンにならなくてもいい もともと特別なオンリーワン」という歌詞がありますが。
私の父は、この歌詞を聞くたびに、「この歌はこの子達(自閉症の妹のことを指差し)のための歌だよな。」と言います。
私は父がこの言葉を言う瞬間がなんとなく好きで、わざと家族でカラオケに行った時に予約して、妹に歌わせることがあります。笑
誰の感性も否定したくない。そして、私は私の感性をずっと大切に持っていたい。
私は私のステージで、オンリーワンを目指して、今後も頑張っていきたいと思いました🌼

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