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2024.10.17カテゴリー:著者:Kako Yokogawa

どうすればみんなを説得できるかな〜他者意識を伸ばして、論理力を磨く

皆さん、こんにちは!TASUC鹿児島教室の横川です。

今日は、教室であったある日の出来事をご紹介したいと思います。

その日の夕方、自律学習の部屋から大きな声が聞こえてきました。子どもたちが揉めているのか、それとも何か嫌なことがあって怒っているのか…と少し気になり、そっと覗いてみると、1人のお子さんがスタッフとお母さんに何かを一生懸命主張しているところでした。

そのお子さんが主張していたのは「休憩の前借り」でした。休憩時間まであと10分。でも、どうしても今漫画が読みたい…。ただ「漫画が読みたい!」と言ったところで、すぐに「休憩時間に読みなさい」と言われてしまいます。案の定、「休憩まであと10分だよ」と返されました。

彼はこれで諦めるのかな?と隅っこからこっそり見守っていましたが、「ええっと…ええっと…」と次の言葉を一生懸命考えている様子でした。すると彼は、私を見つけると、「横川先生!僕、お勉強頑張って少し疲れちゃったから、10分休憩したいんだ。だって、休憩時間も連続でお勉強したから!」と、はっきりと理由を伝えてきました。

ただ自分の気持ちを主張するだけではなく、理由を添えると説得力が増しますね。

このお子さんは、もともと自分の気持ちを言葉で表現することがとても苦手でした。「僕は5つつぶぐみを食べたい」とお話ブックを使って表現するところから始まり、少しずつ語彙を増やし、他者とのやり取りを通じて社会性を育ててきました。そして日々の学校生活や友だち、先生との関わりを通して、少しずつ論理的に自分の考えを伝える力を磨いてきたのです。

最初は、誰に何をどう伝えたらいいのか混乱していましたが、今では「この人に話すべきだ」と自分で判断し、自分の気持ちをしっかりと伝えることができるようになっています。その成長を見守るたびに、私自身も感動を覚えます。

今回も彼は、「横川先生ならお母さんやスタッフを説得してくれるかも」と感じたのかもしれません。まだ時々、主張が一方的だったり、相手の立場に十分に配慮できていなかったりすることもありますが、それも成長の一環です。私たちは、彼が「他者の視点」を学びながら、より論理的に伝える力を身につけるようサポートしていきます。

子どもたちが自分の気持ちを伝える力を伸ばすためには、他者意識を持ち、相手にどう伝えたらいいかを考えることが重要です。そして、私たち大人はつい「子どもの要求には常に指導的に対応すべきだ」と思いがちですが、時には説得力のある理由や自分なりの考えを持って訴えてくる子どもの意見に耳を傾け、譲ることも必要ではないでしょうか。その経験が、子どもの自信や成長に繋がります。

彼が今回示したのは、ただ「漫画を読みたい」ではなく、「休憩時間も勉強をして疲れたから、その分を前倒しで休憩させてほしい」という論理的な主張でした。こうした言い方には、説得力が感じられますよね。

子どもたちが自分の気持ちをうまく伝えるようになるまでには、何度も試行錯誤が必要です。その一歩一歩を見守り、時には譲ることも含めて支えていきたいと思います。

ーーーーずっと一緒だよ!一貫性と継続性のある支援を!ーーーー

一人ひとりのお子さまに応じて理解し,それぞれに最適な療育方法をご提案します。

たすくは自閉症,アスペルガー,ADHD,LD(学習障害)など幅広い発達障害の療育に携わり,15年の歴史がある療育専門機関です。

私たちは、一年に一度、ご家族とスタッフが一堂に会するアセスメントを軸として、共に未来に向けた療育プログラムを作成し、ご提案いたします。
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