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2025.06.05カテゴリー:スタッフ日記, 三種の神器, 構造化
【無知は罪】メカニズムを知って対処しようー消去バーストへの対応

皆さん こんにちは
TASUC鹿児島教室の横川です。
梅雨に入り、しとしとと雨の音が響く季節になりましたね。
湿度の高さに体調を崩しやすい時期ですが、子どもたちは今日も元気に活動しています。
今日は、最近未就学のお子さんの保護者から寄せられたご相談についてご紹介します。
「泣いたり、ひっくり返ったり、叩いたり…。できれば、言葉で気持ちを伝えてほしいんです」
そんな思いを抱えながら、日々頑張って子育てをされているご家庭とともに、私たちは「見通し」と「コミュニケーション」の学習に取り組んできました。
まずは、視覚的なスケジュールを使って、少し先のことが分かるように。そして、大人の指示に沿って行動できる力を少しずつ育ててきました。
加えて、「やりたい」「食べたい」「〜してほしい」といった自分の要求を、言葉やカードなど適切な形で伝える練習も積み重ねてきました。
すると最近では、課題の量が多いと感じた時に
「〇〇の課題をおしまいにしたい」と、自分の気持ちを伝える姿が見られるようになりました。
そして、見事に交渉成功!
これまで泣いたり、ひっくり返ったり、怒ったりしていた要求が、言葉や行動で“伝えられる”ようになってきたのです。
それに合わせて、保護者の方の「子ども理解」も深まりました。
子どもがどういう時に行動が出やすいのか、どんなサポートが必要なのかを一緒に整理し、今まさに「行動を減らす=消去」へ向けた取り組みが本格化してきたところです。
そして――
ここで現れるのが、「消去沸騰(消去バースト)」という現象です。
これは、これまで望みが叶っていた行動がうまくいかなくなったときに、一時的に行動が激しくなることを言います。
たとえば、以前は「泣けばどうにかなっていた」のに、それが通用しなくなると、泣き方がさらに激しくなったり、別の方法(叩く、叫ぶなど)で要求を通そうとするような反応です。
まるで行動が悪化したかのように見えるこの時期。
でも実は、「望ましい行動へと切り替えていくための通過点」なんです。
ご家庭でもまさにこの状態が見られ、保護者の方と一緒に「今が消去沸騰の時期ですね」と話し合いながら、その意味と対応を確認しました。
この時期に大切なのは、「ぶれてしまわないこと」。
消去沸騰にひるんで「じゃあ今回だけは…」と行動を許してしまうと、
「もっと強く言えば(泣けば、叩けば)通るかも」と、むしろ行動が定着してしまいます。
だからこそ、今が勝負どき。
でもこのメカニズムを知らなければ、「成長してると思ったのに…やっぱりダメなのかも」と諦めてしまうかもしれません。
だから、私たちは「無知は罪」を合言葉に、支援者も保護者も共に学びます。
大丈夫。
お子さんは、ちゃんと伝える力を身につけてきています。
だから、私たちは消去沸騰にも淡々と、誠実に、ぶれずに向き合っていきます。
たすくでは、J☆sKepsの視点を軸に、子どもたち一人ひとりの「自ら」の力を育てながら、豊かな社会生活へ向けた支援を行っています。
そのためには、ご家族との協働が欠かせません。
だって、一番身近な支援者は、ご家族ですから。
私たちはこれからも、一緒に学び、話し合い、アイディアを出し合いながら、子どもたちの成長の道を一歩ずつ、共に歩んでいきます。
ーーーーずっと一緒だよ!一貫性と継続性のある支援を!ーーーー
一人ひとりのお子さまに応じて理解し,それぞれに最適な療育方法をご提案します。
たすくは自閉症,アスペルガー,ADHD,LD(学習障害)など幅広い発達障害の療育に携わり,15年の歴史がある療育専門機関です。
私たちは、一年に一度、ご家族とスタッフが一堂に会するアセスメントを軸として、共に未来に向けた療育プログラムを作成し、ご提案いたします。
お子さまの困り感に寄り添い、一つひとつスモールステップを踏みながら、一貫性と継続性のある支援を一生涯をとおして行っていく基盤をご用意しています。
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個性を理解して、才能を伸ばす
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